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三州瓦豆辞典
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は〜ほ ま〜も や〜よ ら〜ろ わ〜ん

あ〜お


◆赤瓦(あか がわら)
赤い色をした瓦を赤瓦と呼んでいる。赤瓦には塩焼瓦と沖縄の赤瓦の二つがある。塩焼瓦は焼成の最終段階で食塩を投入して焼く。
沖縄の赤瓦屋根は、平瓦に当たる女瓦の上に丸瓦に相当する男瓦を載せ、その継目を白の漆喰で塗り固めたものである。赤と白のコントラストのある屋根は沖縄的町並みを作り出している。
しかし明治22年までは一般の住宅では赤瓦屋根が禁止されていたので、伝統的といっても民家に赤瓦が葺かれるようになったのは比較的新しいことである。
沖縄の赤瓦は現在では那覇市北部の西原町や与那原町周辺で製造されている。沖縄の瓦メーカーでは伝統的な赤瓦だけでなくS型瓦も生産されている。これはスパニッシュ瓦をベースにした本土のS型瓦と違って、沖縄の赤瓦の男瓦と女瓦を一体化させたものである。S型瓦はRC住宅などの屋根にも使われている。

◆足深桟瓦(あしぶか さんがわら)
桟瓦は上下左右の重ね合わせ部分からの水漏れを無くすため、左上と右下の角を重なる分だけ切込みを作っている。この切込みがあることが桟瓦の特徴にもなっている。
足深桟瓦は切込みの長さを一般のものより長くしたものである。これにより重なりを多くすることができるので、重なり部分からの雨水の逆流をしにくくすることができる。
瓦は上の部分を尻、下の部分を頭というが、尻の切込みを2寸にしたものを片二寸、尻と頭の切込みを2寸にしたものを両二寸と呼んでいる。
足深桟瓦は深切桟瓦とも呼ばれている。重なり部分が多いので、必要とする瓦の枚数は、一般のものより多くなる。

◆アスファルトフェルト
強靭なルーフィング原紙に、浸透用アスファルトを十分浸透させたもの。防水、防露性が高く屋根の下葺材として広く用いられている。

◆アスファルトルーフィング
アスファルトフェルトの両面に被覆用アスファルトを塗布し、さらに鉱物質粉粒を塗布したもの。被覆用アスファルトにより防湿性、耐候性に優れ、また表面の砂はすべりにくくその上での作業上安全なので屋根下葺材として広く用いられている。

◆アスベスト
石綿。ガンや呼吸器系疾患の原因と見られている。三州瓦はゼロアスベストで健康や環境を考慮しています。

◆綾筋(あやすじ)
御所の重要な建物の棟飾りとして使われている御所鬼に付けられている山形の筋模様のこと。
御所瓦は将棋の駒のように五角形をした箱の上に、経の巻と呼ばれる3本または5本の丸型の巴瓦を載せたもので、その箱の胴部分に山形の平行線が付けられているが、これが綾筋である。さらにその下に経の巻の巴文が付けられている。

◆荒地(あらじ)
成型する前の瓦の大きさと厚さに切りそろえられた粘土板を荒地と呼ぶ。荒地を瓦の形に成型したものを素地と呼んでいる。荒地の成型は荒地出し機によって行われる。

◆荒地出し機(あらじ だしき)
荒地を成型する機械であるが、最近ではほとんど真空土練機と直結、あるいは一体化されたものになっている。押し出される口金部分を変えることによって、波形断面の大きさや形状を変えることができる。
荒地出し機から押し出され出てくる荒地は、波形をした粘土の板といったもので、ピアノ線で所定の長さに切断され、自動成型機に運ばれていく。

◆淡路瓦(あわじ がわら)
兵庫県西淡町周辺を産地とする瓦で、愛知県三州、島根県石州とともにわが国の瓦の三大産地となっている。淡路瓦はいぶし瓦が得意で、全国の瓦生産の14%ほどのシェアを持っている。いぶし瓦に限った場合、30%以上のシェアとなっている。

◆鮟鱇(あんこう)
軒樋の落し口と呼び樋が一体となったもので、軒樋と竪樋をつなぐ部分。魚のあんこうの形と似ていることから、あんこうと呼ばれる。

◆一文字軒瓦(いちもんじのきがわら)
軒先の垂れの下端が一直線になるようにした軒瓦。垂れの部分が凹面鏡のような形状をしている。数寄屋や門、塀など屋根を軽く見せたい場合などに使われる。
垂れを長くした深垂れ一文字軒瓦や垂れの部分を内側に付けた中付一文字瓦、垂れの部分に模様を付けた模様入り一文字瓦などがある。

◆燻し瓦(いぶし がわら)
代表的な瓦。いぶしと呼ばれる燻化を行い渋い銀色の光沢を持つ。
銀色瓦、黒瓦とも呼ばれる、いぶし銀のような色とつやをした瓦。焼成の最後の段階で燻化し、瓦の表面に炭素の微粉をつきさすように付着させたもの。
以前はだるま窯を使い、200〜250℃で「あぶり」として10時間、さらに550〜700℃で「中だき」として6時間、850〜1000℃で「本だき」として2時間、同じ温度で2時間の「練らしだき」を行う。この段階で煙出し穴を閉じて、松薪、松葉などを入れて焚き口など全てを閉めて燻しを始める。炭素と水分が化合して炭化水素となり、瓦の表面に付着する。
現在では重油のトンネル窯を改良した還元窯により、燻し瓦も大量生産されている。
◆甍(いらか)
家の上棟や、屋根の棟瓦をさしているが、さらに瓦葺きの屋根そのものも例えば甍の並というように、甍ともいう。

◆甍賞(いらかしょう)
粘土瓦の美しさと機能性を活かしつつ新しい使用方法を開発することを目的に実施されている、瓦屋根・景観等の設計実例コンクール。主催は全国陶器瓦工業組合連合会、全日本瓦工事連盟。

◆甍棟(いらか むね)
本瓦葺きの棟の下部に甍唐草と甍巴を葺き、その上に熨斗(のし)を重ねたもの。

◆入母屋屋根(いりもや やね)
上部が切妻のように二方へ勾配を有し、下部が四方へ勾配を有している屋根。類似したものにしろこ屋根があるが、入母屋屋根は上部の二方の勾配がそのまま軒まで連続しているが、しろこ屋根は上部の二方の勾配が下部の四方の勾配に比べ急になっている。入母屋の上部の破風の部分を入母屋破風と呼んでいる。

◆卯建(うだち)
もともとは梁上の束柱のことをさすが、これが転じて大和棟民家の妻壁を防火などのため屋根より一段高くしたところや、妻壁の横に張り出した袖壁をいう。

◆S形瓦(えすがた がわら)
スパニッシュ瓦の下丸瓦と上丸瓦を一体化させたもので、スパニッシュ瓦の流行に刺激されて、大正時代末期に愛知県三州で開発された。本瓦を改良して桟瓦ができたのと、同様な発想で、葺き易さと価格を安くすることから開発された。最初は下も上も丸い形をしたもじどうりS形をしていたが、葺きにくいことから、下の部分かなり平にされた。

◆江戸冠(えどかん)
棟瓦の種類の一つで、丸形や山形になった比較的背の高いものを冠瓦(かんむりがわら)と呼ぶが、冠瓦は江戸で多く使われ、関西地方で多く使われる京伏間(きょうぶすま)に対して、江戸冠(えどかん)とも呼ばれる。

◆江戸葺瓦(えどふき かわら)
日本独特の瓦に桟瓦がある。和型とも呼ばれるが、桟瓦を発明したのは西村半兵衛と言われている。
そのころ幾たびかの大火に見舞われていた江戸では、町屋でも平瓦だけを載せたような火除け瓦が使われ始めていた。かれは江戸に火除け瓦を見に行き、これをヒントに桟瓦を開発したとも言われている。こうしたこともあってか江戸時代この桟瓦を関東では江戸葺瓦と呼んでいた。

◆江戸伏間(えどふすま)
棟瓦の種類の一つで、比較的平たいものを伏間瓦(ふすまがわら)、丸形や山形になった背の高いものを冠瓦(かんむりがわら)と呼ぶ場合が多い。冠瓦は江戸で多く使われ、関西地方で多く使われる京伏間に対して、江戸伏間とも呼ばれる。

◆大棟(おおむね)
切妻屋根、寄せ棟、入母屋などの屋根の最上部にある水平な棟。大棟から屋根勾配に沿って軒先の方へ作った棟を降棟(くだりむね)、上部から隅の軒先に向かったものを隅棟(すみむね)と呼ぶ。

◆拝本掛瓦(おがみほんかけがわら)
破風の最上部は、二方の勾配が合わさるような形をして、ちょうど手を合わせて拝んているような形をしているので、拝み部分と呼ばれている。二つの瓦がうまく合うよう特別な形状をしているので、本掛瓦と区別して拝本掛瓦と呼んでいる。
さらにこの上に乗せられる巴瓦を拝巴(おがみともえ)と呼んでいる。

◆男瓦(おがわら
本葺型の丸瓦は古くは男瓦、牡瓦(おがわら)と呼ばれ、平瓦は女瓦、牝瓦(めがわら)と呼ばれた。女瓦、男瓦という呼び方は沖縄の赤瓦で今でも使われている。

◆置土葺(おきつちぶき)
瓦の葺き方は大きくは土葺(つちふき)と引掛葺き(ひっかけぶき)とに分けられるが、土葺は、置土葺とも呼ばれる。

◆鬼瓦(おに がわら)
建物のシンボルで、また古くから棟端を神聖な霊所として守護してもらう事を目的に据える。厄災よけのデザインや、家紋を入れるものが多い。 棟の両端に用いる鬼の面を形どった瓦。また鬼の面でないものも鬼瓦と呼ぶ。わが国で最も古い鬼瓦は、奈良の奥山久米寺のもので、蓮華文が使われており、飛鳥時代後期のものと推定されている。
白鳳時代には獣面、さらに奈良時代には鬼面の鬼瓦が作られるようになった。鎌倉時代になると平面的であった鬼面が立体的になってきた。

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