「瓦」(かわら)が歴史上、初めて登場したのは約2,800年前の中国といわれ、日本にはおよそ1420年前の西暦588年に百済から仏教とともに伝来し、飛鳥寺で使われたのが初めてとされています。
その後、日本において「粘土瓦」は優れた特性と造形美により受け継がれ、屋根材料として広く普及し、長い間、日本の美しい風景をつくりだす重要な要素の一つとして、必要不可欠な存在となり歴史を刻んできました。
瓦葺き屋根の並ぶ光景は、まさに伝統的な日本ならではの美しい街並みを特徴づけるものであります。
私どもは、この素晴らしい素材「粘土瓦」が生むさらなる建築美を求め、数年に一度、「粘土瓦」を使用した建築物や構造物の優れた実施例を表彰する「甍賞」を開催しております。
皆さまの自由な発想で現代に放つ、粘土瓦の新たな魅力との出会いを楽しみにしております。
「瓦」の新たな魅力を求めて開催する「甍賞」も、今回で17回目を迎えます。第15回開催からは次世代の建築を担う学生の方々を対象にした学生部門を新設し今回で4回目の開催となります。
従来の感覚にとらわれない柔軟な発想により、その美しさは新たな魅力を放ち、発見と驚きをもたらしてくれることと思います。粘土瓦という素晴らしい素材を使い、新しい「瓦」のある風景を発見してくれることを期待しています。
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