火事の飛び火による類焼を防ぐには、屋根材の耐火性能が重要ポイントです。 草葺き・板葺きの屋根が、瓦屋根へと移行してきた理由の一つがこの耐火性です。1,100度以上の高温で焼成される瓦は、建築基準法指定の安全な“不燃材”です。火事による屋根からの類焼を防ぎます。 ※建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第九号(平成12年5月30 日建設省告示第1400号/最終改正:平成16年9月29 日国土交通省告示第1178号) |
熱膨張テスト |
耐火性や気候の寒暖による影響を調べるテストで、4種類の屋根材を電気炉で1100度まで加熱してサイズの変化を調べました。 瓦はもともと1100度以上の高熱で焼成されているため、熱による変化はきわめて小さく、1100度で0.6%の膨張でした。これは標準的な瓦サイズである300mmに換算して1.6mm程度の膨張。他の屋根材に比べ熱膨張が少ない特徴がはっきりしています。 |
熱膨張曲線 |
加熱質量変化率テスト |
屋根材は、寒暖の差という過酷な環境にさらされ続けます。その耐久性を調べるためにテストでは、3種類の屋根材を電気炉で1,100 度に加熱し1時間放置。 その後、材質変化を測定したところ三州瓦の質量減少率は−0.02%ともっとも小さく、しかも変色変形が認められませんでした。他の屋根材では変色・変形が認められました。 |
加熱質量減少率(%) |
耐熱テスト |
前述の熱膨張テストや凍害テスト(耐寒性能)の項目でも説明していますが、屋根は激しい寒暖の差にさらされ、真夏の表面 温度は70度にも達するケースがあります。 耐熱テストは、その熱変化への対応力を測定するもので瓦を150度で60分加熱した後、20度の水中に15分浸す作業を5回繰り返し、ひび割れやカケの有無を調べます。 テストの結果 、三州瓦は損傷が認められず、優れた耐熱性が実証されています。 |
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