真夏の高温、真冬の寒気にさらされる屋根材には、屋内と屋外の温度をさえぎる遮断性能が必要です。熱容量の大きい瓦屋根は、居住空間の快適性を確保する優れた遮断性能をもっています。 また、瓦屋根は瓦どうしの葺き合わせ部分に自然な通気性があり屋根裏の適度な換気を促します。屋根下地の断熱材施工は、室内の熱損失を低減し四季を通じて快適な住まいの環境を守ります。 |
野地板温度テスト |
真夏の小屋裏の野地板表面の温度変化を調べたテストです。 最高温度は住宅屋根用化粧スレート57.9度、F形陶器瓦52.9度、J形陶器瓦48.9度という結果で、瓦の優れた遮熱性が証明されています。 瓦がもつ大きな熱容量が直射日光の熱を吸収し小屋裏の温度上昇を抑えた結果と考えられます。瓦屋根の住まいは夏涼しいという経験知を実証したテスト結果です。 |
野地板温度テスト (夏季自然状態、小屋裏換気口あり) |
小屋裏空気温度テスト |
真夏の小屋裏の高温化対策を調べるテストです。 小屋裏に換気口を設け、自然換気により屋根材別の小屋裏の温度差を測定。 結果は野地板温度テストと同様、他の屋根材より優れた陶器瓦の遮熱性が確認されました。瓦の大きな熱容量と瓦屋根がもつ山部と谷部の自然な通気性に起因すると考えられます。 |
小屋裏空気温度テスト (夏季自然状態、小屋裏換気口あり) |
熱伝導率テスト |
屋根材の断熱性は、空調関係の省エネや結露防止に大きく関係します。断熱性を測る一つの目安が熱伝導率です。 テストでは3種類の屋根材を加熱用ワイヤーで通電発熱させ、熱線の周囲の温度上昇値を測定しました。 その結果、三州瓦の熱伝導率は0.9。化粧スレートの0.5 よりに比べ劣るかのようですが、前述した野地板、小屋裏を含む、瓦屋根の熱容量が外気温を遮断しています。 |
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